「AIを使えば副業が効率化できる」という記事は、いくらでも見つかります。
でも、実際に読んでみると「業務を効率化しましょう」「使いこなせば時短になります」と書いてあるだけで、具体的に何分が何分になったのかを書いている記事が、ほとんどありません。
それが知りたくて探していたのですが、見つからなかったので、自分でやって記録することにしました。
この記事は、広告業界で7年働いてきた非エンジニアが、副業のためにAIを導入した最初の1ヶ月の記録です。やったこと、かかった時間、つまずいたことを、うまくいかなかった部分も含めてそのまま書きます。
「AIを使ってみたいけれど、何から手をつければいいか分からない」という人向けです。
前提:どんな状況で始めたか
先に、私がどういう立場の人間かを書いておきます。書いた人が分からない記事は、読む価値を判断できないと思うからです。
- 広告・プロモーション業界で約7年、営業とディレクションをしてきました
- 仕事の中身は、ヒアリング、企画立案、提案資料づくり、見積もり調整、制作進行の管理です
- プログラミングの経験はありません。 コードは書けません
- 2026年から、会社員を続けながら副業としてクラウドワークスで活動を始めました
- 作業できるのは平日が中心です
つまり、ずっと「人に作業をお願いする側」だった人間が、自分で手を動かす側に回ったところからのスタートです。
この立場でAIを触ってみると、思っていたのと違うことがいくつもありました。
1ヶ月でやったこと一覧
先に全体像を出します。
| 時期 | やったこと | かかった時間 |
|---|---|---|
| 1週目 | ジャンル決め、狙うキーワードの洗い出し、ドメイン取得、サイトの立ち上げ | 約5時間 |
| 2週目 | サイトの初期設定、つまずきの修正 | 約3時間 |
| 3週目 | 固定ページの作成、問い合わせフォーム設置 | 約4時間 |
| 4週目 | 記事の構成づくりと執筆 | 約5時間 |
合計すると、およそ 17時間 でした。平日に少しずつ積み上げた計算になります。
正直に書くと、この1ヶ月でやったことの大半は「準備」です。 稼いだ金額はゼロです。ここを隠すと記事の意味がなくなるので、先に書いておきます。
実際に課金したAIツールと、その理由
無料で試せるものもありますが、結論から言うと有料版を使っています。
| ツール | 月額 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Claude Pro | 約3,000円 | 構成づくり、下書き、調べもの |
| Gemini Pro | 約3,000円 | 文章の言い換え、画像まわり |
それぞれ、決め手は別のところにありました。
Claude Pro は、長い文章を扱うときの速さです。記事の構成や下書きのように、まとまった量をやり取りする作業でも途中で詰まりません。あとは、コードの手助けが想像以上に手厚かったことです。プログラミングができない人間でも、必要な場面はこれで十分すぎるほど足ります。
Gemini Pro は、画像生成の安定感で選びました。それと、普段からGoogleのサービスを使っているので、他のGoogle製のAI機能とそのままつながるのが地味に効いています。
無料版との一番の違いだと感じたのは、使える機能の幅と、返ってくる答えの速さと質でした。
合計で月6,000円です。稼ぎはまだゼロなので回収できてはいませんが、作業の進み方を考えると、この金額は高くないというのが1ヶ月使った感触です。
AIに任せたこと/任せなかったこと
この1ヶ月で一番はっきりしたのが、「AIに任せていい作業」と「任せてはいけない作業」がきれいに分かれるということでした。
任せたこと
特に効果が大きかったのは、サイトを立ち上げるときの設定作業でした。
初心者が何も分からない状態でゼロからサイトを作ると、5分に1回はつまずきます。 しかも厄介なのは、つまずいた内容を自分で言葉にできないことです。検索して調べようにも、何と入力すればいいのかが分からない。
その点、対話型のAIには「今こういう画面になっていて、こう表示されていて、どうすればいいか分からない」と、話し言葉のまま聞けます。 こちらの状況を最初から見てくれているので、前提の説明も省けます。
これが想像以上にスムーズでした。調べる作業そのものより、「何を調べればいいか分からない時間」が消えたことのほうが大きかったと思います。
共通しているのは、「ゼロから何かを立ち上げる場面」では速くなるということです。白紙を埋める時間がなくなるので、その分だけまるごと短縮されます。
任せなかったこと
一方で、次の作業はAIに触らせていません。
- 事実の確認
- 数字を出すこと
- 自分の体験として書く部分
- 公開前の最終チェック
理由は単純で、AIは平気で間違えるからです。 しかも、間違え方が自然なので気づきにくい。
特に弱いのが、最新の情報です。
サービスの料金やプランは、つい最近変わっていることがあります。AIが答えてくれた金額が、実は数ヶ月前の古い情報だった、ということは普通に起こります。しかも言い切る口調で返ってくるので、疑うきっかけがありません。
なので、料金・規約・キャンペーンのように新しさが重要な情報は、AIの答えを出発点にするだけにして、最後は必ず公式サイトで確かめるようにしています。
この経験から、「調べる」はAIに任せていいけれど、「確かめる」は自分でやるというルールにしました。
つまずいた3つのこと
うまくいった話より、こちらのほうが役に立つと思うので書きます。
① 確認する手間は、なくならない
AIを使うと作業は速くなりますが、出てきたものが正しいかを確認する時間は、そのまま残ります。
むしろ「速く大量に出てくる」ぶん、確認すべき量は増えます。ここを飛ばすと事故になるので、短縮できた時間の一部は、確認に使うつもりでいたほうがいいです。
トータルでは確実に速くなります。ただ「AIを使えば全部が半分になる」わけではない、というのが実感です。
② 「後から変えられない設定」を、何も知らずに触っていた
サイトを作るとき、記事のURLの形式を決める設定があります。初期状態のまま進めていたら、URLに日付が入る形式になっていました。
これの何が問題かというと、あとから変更できないという点です。正確には変更自体はできるのですが、変えると過去記事のURLが全部変わってしまい、検索からの評価がゼロに戻ります。
気づいたのが記事を1本も書いていないタイミングだったので、無傷で直せました。もし10本書いた後だったら、直すか諦めるかの二択でした。
最初の設定には「後から変えられないもの」が混ざっている。 これは自分で触ってみるまで知りませんでした。
③ 問い合わせフォームを作ったのに、メールが届かない設定になっていた
お問い合わせフォームを設置するとき、通知の送り先に自分のGmailを指定しました。当然のことに思えたのですが、これだけだとメールが届かない、あるいは迷惑メールに直行します。
理由は、送信元として無関係なGmailアドレスを名乗ると、受け取る側に「なりすまし」と判断されるからです。
対処法は、サイトと同じドメインのメールアドレスを作って、そこから送る形にすることでした。受信先はGmailのままで問題ありません。
フォームを置いただけで安心して、実際にテスト送信をしていなかったら気づかないままでした。設置したら必ず1通送ってみて、迷惑メールフォルダまで確認したほうがいいです。
2ヶ月目にやること
1ヶ月目は準備で終わりました。2ヶ月目は数字を取りにいきます。
- 記事を週2本のペースで公開する
- クラウドワークスの提案文をAIで書いたときの通過率を記録する
- AIを使った作業時間を、思い出しではなくストップウォッチで測る
特に確かめたいのは、3つ目です。今月は時間を測っていなかったので、「速くなった」と書いても感覚の話にしかなりません。来月は測った数字で書きます。
まとめ
1ヶ月やってみて、一番効果があったのは「何を調べればいいか分からない時間」が消えたことでした。作業そのものの速さより、止まっている時間がなくなったことのほうが大きいです。
今のところの結論は、AIは作業を速くするけれど、判断は速くしてくれないということです。何を作るか、それが正しいか、出していいものかを決めるのは、結局これまでと同じように自分の仕事として残ります。
だから「AIに任せれば楽に稼げる」という話には、今のところ賛成できません。ただ、手を動かす時間が減るぶん、考える時間に回せるのは確かです。
2ヶ月目の記録も書きます。途中経過はXにも出していく予定なので、よければそちらもどうぞ。